後ろを振り向こうとした瞬間、腰にズキッと痛みが走る。洗濯物を取ろうとして身体をひねると腰が痛い。車の後部座席にある荷物を取ろうとすると、腰に痛みが出る。身体を正面に向けているときはそれほど気にならないのに、左右にひねると痛みが出る。
このようなお悩みはありませんか?
身体をひねる動作は、振り向く、物を取る、方向を変える、後ろを確認するといった日常生活の中で何度も行われています。
そのため、腰をひねるたびに痛みが出ると、普段の何気ない動作にも不安を感じてしまいます。
腰をひねると痛い場合、腰まわりの筋肉や関節、椎間板などの状態が関係していることがあります。
また、身体をひねる動作は腰だけで行うものではありません。背中、骨盤、股関節などが協調して働いています。
腰をひねると痛いからといって、必ず腰そのものだけに原因があるとは限りません。どの部分が、どのように動いているかを確認することが大切です。
この記事では、身体をひねると腰が痛くなる原因、日常生活で気をつけたい動作、自宅でできる工夫について、大田区・久が原整体院が解説します。
身体をひねると腰が痛いのはなぜ?
まず知っておきたいのは、身体をひねるという動作には、背骨だけでなく複数の関節や筋肉が関係しているということです。
例えば、後ろを振り向くときには、次のような部分が働いています。
- 胸まわりの背骨(胸椎)
- 腰の背骨(腰椎)
- 骨盤と股関節
- お腹や背中の筋肉
- 脚や足首の動き
これらが協調して動くことで、身体全体の向きを変えることができます。
しかし、足を床につけたまま上半身だけを急にひねったり、重い荷物を持ちながら方向を変えたりすると、腰まわりに負担が集中する場合があります。
特に、前かがみの状態で身体をひねる動作や、急な方向転換を繰り返す動作では注意が必要です。
ただし、ひねる動作そのものが悪いわけではありません。
身体に備わっている自然な動きですので、すべて避ける必要はありません。
問題になるのは、身体の状態に対して急激な動きや大きな負荷がかかることです。
腰をひねると痛くなるときに考えられる5つの要因
1.腰まわりの筋肉や靱帯などへの負担
腰の周囲には、身体を支えたり、背骨や骨盤を動かしたりするための筋肉や靱帯などがあります。
身体をひねる動作では、これらの組織が伸びたり縮んだりしながら働いています。
普段あまり身体を動かしていない状態で急にひねったり、同じ動作を何度も繰り返したりすると、筋肉や周辺組織に負担がかかることがあります。
例えば、次のような症状です。
- 振り向いた瞬間に腰がズキッとする
- 身体を左右にひねると片側の腰が痛む
- 腰を動かしたときに筋肉が引っ張られる感じがする
- 身体を起こしたり、方向を変えたりすると痛む
急に強い痛みが出た場合には、いわゆるぎっくり腰のような急性腰痛が起きている可能性もあります。
ただし、痛みの出方だけで筋肉や靱帯の損傷と判断することはできません。
2.腰椎の関節周辺への負担
背骨を構成する腰椎には、椎間関節という小さな関節があります。
この関節は、背骨の動きを支え、腰の曲げ伸ばしや回旋などに関係しています。
身体をひねるときには、背骨だけでなく、関節周辺の組織にも力が加わります。
特に、腰を反らした状態でひねる、あるいは身体を斜めに倒しながらひねるといった複合的な動作では、関節周辺に負担がかかる場合があります。
次のような動作で痛みが出る方は、関節周辺の状態も確認したいところです。
- 後ろを振り向くと腰が痛い
- 腰を反らして横を向くと痛む
- 身体を左右に傾けながらひねると痛い
- 同じ方向に繰り返し身体を向けるとつらい
ただし、これらの動作だけで椎間関節が原因だと特定することはできません。
3.腰椎椎間板の状態が関係している
背骨の骨と骨の間には、椎間板というクッションの役割を持つ組織があります。
椎間板は、身体を動かしたり、体重を支えたりするときに力を受け止める役割を担っています。
加齢による変化などによって椎間板の状態が変化することがあり、一部が突出して神経を刺激する状態が腰椎椎間板ヘルニアです。
腰椎椎間板ヘルニアでは、腰痛だけでなく、お尻や太もも、ふくらはぎ、足先などに痛みやしびれが出ることがあります。
次のような症状がある場合は、神経の状態も確認する必要があります。
- 腰をひねるとお尻から脚に痛みが走る
- 片側の脚にしびれがある
- 太ももやふくらはぎに痛みが広がる
- 足に力が入りにくい
腰をひねると痛いという症状だけで、椎間板ヘルニアと判断することはできません。脚への痛みやしびれなども合わせて確認する必要があります。
4.股関節や背中の動きが十分に使えていない
身体をひねる動作では、腰だけでなく、背中や股関節も重要な役割を担っています。
例えば、後ろを振り向くときに、腰だけで向きを変えようとしていませんか?
本来、身体の向きを変えるときには、胸まわりの背骨や骨盤、股関節なども一緒に動きます。
しかし、股関節が動かしにくかったり、背中の動きが少なかったりすると、身体全体の回旋動作に偏りが生じることがあります。
その結果、腰まわりに負担を感じる場合があります。
例えば、次のような場面です。
- 足を動かさずに上半身だけで振り向く
- 椅子に座ったまま後ろの物を取る
- 股関節をあまり動かさずに身体をひねる
- 左右で振り向きやすさに差がある
このような場合には、腰だけでなく、背中や股関節の動きも確認してみましょう。
ただし、股関節の動きが悪いことが、必ず腰痛の原因になっているとは限りません。
5.急な動作や繰り返しによる負担の蓄積
普段は問題なく身体をひねることができても、疲労がたまっているときや、長時間同じ姿勢を続けたあとには、動き始めに痛みが出る場合があります。
特に、仕事や家事などで身体を繰り返しひねる動作を行っている方は、日常生活での負担も振り返ってみましょう。
例えば、次のような動作です。
- 調理中に何度も後ろの物を取る
- 床に置いた荷物を持ちながら方向を変える
- 身体をひねりながら掃除をする
- ゴルフやテニスなどで繰り返し身体を回す
- 同じ方向へ何度も身体をひねる仕事をしている
腰痛は、ひとつの動作だけで発生するとは限りません。
日々の活動量、疲労、筋力、仕事の負荷、睡眠など、複数の要素が関係することがあります。
日本腰痛学会も、身体的な負荷や職業上の要因、心理社会的な要因などが腰痛に関係することを解説しています。

どのような動作で腰が痛みますか?
身体をひねる動作といっても、実際にはさまざまな場面があります。
痛みが出る状況を整理してみましょう。
① 後ろを振り向くと腰が痛い
後ろに人がいることに気づいて振り向く、車の後方を確認するなどの動作です。
足を固定したまま上半身だけで振り向くと、腰に負担を感じる場合があります。
② 椅子に座って身体をひねると痛い
デスクワーク中に後ろの物を取る、椅子に座った状態で横を向くなどの動作です。
長時間同じ姿勢を続けたあとに、急に身体をひねっていないか確認してみましょう。
③ 前かがみで身体をひねると痛い
床の物を取る、洗濯物を拾う、低い場所の物を取りながら向きを変えるなどの動作です。
前かがみとひねりが同時に起こるため、腰まわりに負担がかかることがあります。
前かがみの痛みについてはこちらの記事も参考にしてください。
④ 腰を反らしながらひねると痛い
高い場所の物を取ろうとして身体を反らしながら向きを変えるなどの動作です。
腰を反らす動作と回旋動作が重なることで、痛みが出る場合があります。
腰を反らすと痛い方はこちらもご覧ください。
痛みが出る動作を細かく確認すると、普段どのように身体を使っているのかを振り返る手がかりになります。
腰をひねると痛いときの日常生活の工夫
1.振り向くときは足も一緒に動かす
後ろを振り向くとき、足を固定したまま上半身だけを急にひねるのではなく、足の向きも変えてみましょう。
例えば、右後ろを振り向く場合には、右足や左足を少しずつ動かし、身体全体で方向を変えるようにします。
一度に大きくひねるのではなく、複数の小さな動きに分けることも一つの方法です。
腰だけに動きを集中させないことを意識してみてください。
2.荷物を持ちながら身体をひねらない
重い荷物を持ったまま身体をひねる動作は、腰まわりに大きな負担がかかる場合があります。
荷物を持って移動するときは、まず足を動かして身体全体の向きを変え、それから移動するようにしましょう。
また、荷物を身体から遠く離して持つと負担が増える場合があるため、できるだけ身体の近くで扱うことも大切です。
荷物を持ち上げたときの腰痛についてはこちらをご覧ください。
3.前かがみとひねりを同時に行わない
床の物を拾うときや低い場所の物を取るときには、前かがみになった状態で身体をひねらないように意識しましょう。
まず身体の正面を対象物に向け、足の位置を調整してから物を取ると、無理なひねりを減らしやすくなります。
4.長時間同じ姿勢を続けない
長時間座り続けたり、同じ姿勢で作業を続けたりすると、身体を動かし始めるときにこわばりを感じる場合があります。
仕事や家事の合間に姿勢を変えたり、短い距離を歩いたりする習慣を取り入れてみましょう。
ただし、痛みが強くなる動作を無理に繰り返す必要はありません。
5.痛みが強いときは無理なストレッチをしない
腰が痛いと、身体をひねったり伸ばしたりして改善させようと考える方もいるかもしれません。
しかし、痛みが出ている方向へ無理にひねると、症状が強くなる場合があります。
特に、急に強い痛みが出た直後や、脚への痛み・しびれを伴う場合は、自己流の強いストレッチを控えましょう。
身体を動かすこと自体を長期間避けるのではなく、現在の状態に合わせて少しずつ日常動作へ戻していくことが大切です。
日本腰痛学会やNICEの情報でも、腰痛への対応では、状態に合わせた活動性の維持や運動療法が重要とされています。
痛みを我慢して無理に伸ばすのではなく、痛みの出にくい範囲から身体を動かしていきましょう。
腰痛と骨盤・股関節の関係
身体をひねる動作を考えるうえで、骨盤と股関節の働きも重要です。
骨盤は背骨と脚をつなぐ部分であり、身体を支える土台の一つです。
股関節は骨盤と太ももの骨をつなぎ、歩く、立つ、座る、方向を変えるといった動作に関係しています。
例えば、後ろを振り向くときに股関節や足をほとんど動かさず、腰だけで向きを変えようとすると、身体の一部分に動きが集中することがあります。
また、左右で股関節の動かしやすさが違う場合、身体の向きを変えるときの動き方にも差が出る場合があります。
そのため、腰が痛いときには、腰だけでなく骨盤や股関節の動きも確認することが大切です。
ただし、骨盤の傾きや姿勢だけで腰痛の原因が確定するわけではありません。
痛みの出方、身体の動き、日常生活での負担などを合わせて考える必要があります。
骨盤と腰痛の関係についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
このような症状がある場合は注意しましょう
腰をひねったときの痛みは、筋肉や関節などへの負担が関係することがあります。
ただし、次のような症状を伴う場合は、自己判断で様子を見続けないことが大切です。
- 脚に急な力の入りにくさが出た
- 両脚に強いしびれがある
- 股の間や肛門周辺の感覚が鈍くなった
- 尿が出にくい、尿や便を漏らしてしまう
- 発熱や強い体調不良を伴う
- 転倒や事故のあとから強い腰痛が出た
- 安静にしていても痛みが強く、悪化している
特に、排尿・排便の異常、股の間の感覚低下、急に進む脚の筋力低下などは、重大な神経障害の可能性もあるため、速やかな医療評価が必要です。
日本整形外科学会も、発熱や下肢のしびれ、筋力低下、排尿の異常などを伴う腰痛について注意を促しています。
久が原整体院では腰だけでなく身体全体の動きを確認します

久が原整体院では、腰をひねると痛いというお悩みに対して、痛みが出ている腰だけを見るのではなく、姿勢や骨盤、股関節、身体全体の動きにも目を向けています。
例えば、次のような点を確認します。
- 身体を左右にひねったときの動きの違い
- 立った状態での重心の位置
- 骨盤や股関節の動き
- 背中や腰の曲げ伸ばし
- 歩行時の身体全体の動き
- 日常生活で痛みが出る動作
当院では、痛みがある場所だけで原因を決めつけず、身体全体の状態を確認することを大切にしています。
姿勢や重力線、身体の動きを確認しながら、一人ひとりの状態に合わせて施術方針を検討していきます。
強い力で身体をひねったり、無理な力を加えたりする施術は行いません。
また、腰椎椎間板ヘルニアなどの病気を整体院で診断することはできません。神経症状などがある場合は医療機関での評価を優先します。
腰の痛みだけを見るのではなく、身体がどのように動き、どこに負担がかかっているのかを全体から確認することを大切にしています。
まとめ|腰をひねると痛いときは身体全体の動きを確認しましょう
身体をひねると腰が痛くなる場合、腰まわりの筋肉や靱帯、腰椎の関節、椎間板、股関節や背中の動きなど、さまざまな要因が考えられます。
特に確認したいポイントは次のとおりです。
- 左右どちらにひねると痛いのか
- 後ろを振り向くときに痛むのか
- 前かがみや腰を反らした状態でも痛いのか
- 荷物を持ちながらひねったときに痛むのか
- お尻や脚に痛みやしびれが広がるか
- 骨盤や股関節、背中の動きに違いがあるか
日常生活では、足も一緒に動かして方向を変える、荷物を持ったまま急にひねらない、痛みが強いときは無理なストレッチを避けるなどの工夫をしてみましょう。
腰をひねると痛い場合でも、腰だけが原因とは限りません。痛みが出る動作と身体全体の動きを合わせて確認することが大切です。
大田区・久が原周辺で腰痛にお悩みの方へ
久が原整体院では、腰の痛みについてお話を伺い、姿勢や重力線、骨盤、股関節、背骨などを含めて身体全体の動きを確認しています。
振り向くと腰が痛い、身体をひねると腰に響く、家事や仕事で身体を回す動作がつらいなど、日常生活でお困りのことがあればご相談ください。
寝返りをすると腰が痛い方はこちらも参考にしてください。
腰痛全般について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ご相談・ご予約はこちらから。
参考文献・参考情報
- 日本整形外科学会
腰痛
腰痛の原因や病態、注意したい症状、予防と治療について。 - 日本腰痛学会
腰痛に関するリハビリテーション
急性・慢性腰痛における運動療法の研究や考え方について。 - 日本腰痛学会
外来診療のポイント
腰痛に関係する身体的負荷や職業、心理社会的要因について。 - National Institute for Health and Care Excellence(NICE)
Low back pain and sciatica in over 16s
腰痛に対する自己管理、通常の活動の継続、運動療法についての推奨。 - South Tees Hospitals NHS Foundation Trust
Sitting exercises
腰痛がある方の身体の動かし方や、無理のない範囲での運動について。 - 日本整形外科学会
腰椎椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアの症状や原因、神経症状について。
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。症状だけで病名の診断を行うことはできません。脚の筋力低下、両脚の強いしびれ、股の間の感覚低下、排尿・排便の異常などがある場合は速やかに医療機関での評価を受けてください。





