
右の後頭部だけが痛い。
耳の後ろから首の付け根にかけて、ズキッと痛む。
後頭部の右側が重く、首を動かすと痛みが変わる。
このような片側の後頭部の頭痛で悩んでいませんか?
頭痛は、痛む場所や痛み方によって考えられる状態が異なります。
右側だけが痛むからといって、必ず首が原因というわけではありません。片頭痛のように頭の片側に痛みが出るものもあれば、後頭部の神経に関連する痛みや、首の状態が関係する頭痛もあります。
大切なのは、痛む場所だけで原因を決めつけず、痛み方・続く時間・一緒に出る症状を整理することです。
この記事では、右後頭部に頭痛が出るときに考えられる主なタイプと、確認しておきたいポイントを解説します。
右後頭部が痛むときに考えられる主な原因
右後頭部が痛む場合、いくつかのタイプを考える必要があります。
ここでは代表的なものを紹介します。ただし、症状の特徴はあくまで整理のための目安であり、当てはまる項目だけで病名を判断することはできません。
1.片頭痛
片頭痛という名前から、頭の片側だけに起こると思われがちですが、実際には両側に痛みが出る方もいます。
日本頭痛学会によると、片頭痛では次のような特徴が見られることがあります。
- 頭の片側または両側が痛む
- ズキンズキンと脈打つような痛みが出る
- 中等度から強い痛みになることがある
- 歩いたり階段を上ったりすると痛みが強くなる
- 吐き気や嘔吐を伴うことがある
- 光や音を普段より不快に感じる
発作は、治療を受けていない場合などに4~72時間続くことがあります。
右後頭部が痛む場合でも、片頭痛の可能性はあります。痛む場所だけで片頭痛ではないと判断することはできません。
また、片頭痛は首や肩のこりを伴うこともあります。首にこりを感じるからといって、必ず首が頭痛の原因とは限らない点にも注意が必要です。
2.首に関連する頭痛(頸原性頭痛)
首の関節や周囲の組織の状態が関係して起こる頭痛を、頸原性頭痛といいます。
首に関連する頭痛では、次のような特徴が見られることがあります。
- 後頭部から頭の前方に向かって痛みが広がる
- 首を動かすと、いつもの頭痛が強くなる
- 首の動く範囲が狭くなっている
- 首の特定の場所を押すと、頭痛が再現されることがある
- 首の痛みや動かしにくさを伴う
ただし、これらの特徴があるだけで頸原性頭痛と決まるわけではありません。
国際頭痛分類では、首の状態と頭痛との時間的な関係、首の動きと頭痛の変化など、複数の情報から因果関係を確認する考え方が示されています。
「首がこっているから頭痛も首が原因」と単純に決めつけないことが大切です。
首の動き、肩や背中の状態、頭痛が始まった時期などを合わせて考える必要があります。
3.後頭神経痛
後頭部には、後頭神経と呼ばれる神経が走っています。
この神経の領域に、短時間の鋭い痛みが繰り返し起こる状態を後頭神経痛といいます。
特徴として、次のようなものがあります。
- 後頭部に電気が走るような痛みが出る
- 針で刺されたような鋭い痛みを感じる
- 数秒から数分程度の痛みを繰り返すことがある
- 頭皮や髪に触れたときに違和感や痛みを感じることがある
- 後頭部の一部を押すと強く痛むことがある
片側だけに起こることも、両側に起こることもあります。
ただし、後頭部が一瞬痛むからといって、すべてが後頭神経痛というわけではありません。似たような痛み方をする状態もあるため、症状の経過や診察を含めた判断が必要です。
4.その他の頭痛や身体の病気
頭痛には、片頭痛や首に関連する頭痛以外にも、緊張型頭痛、群発頭痛、感染症や血管の病気など、さまざまなものがあります。
頭痛の分類は、痛む位置だけでなく、症状の始まり方、持続時間、痛みの強さ、伴う症状などを合わせて考えます。
そのため、右後頭部という場所だけを手掛かりに、原因を一つに絞ることはできません。
右後頭部の痛みを整理する4つのポイント
自分の症状を整理するときは、痛む場所だけでなく、どのような痛みなのかを確認してみましょう。
① どのくらいの時間、痛みが続くか
一瞬だけ痛むのか、数分続くのか、数時間から一日中続くのかによって、考える内容が変わります。
例えば、短い鋭い痛みが何度も起きる場合と、長時間ズキズキする痛みが続く場合では、整理すべき情報が違います。
② どのような痛み方なのか
「痛い」という一言でも、実際にはいろいろな感覚があります。
- ズキンズキンと脈打つ
- ギューッと締め付けられる
- チクッと刺されるように痛む
- ビリッと電気が走るように痛む
- 重く圧迫されるように感じる
痛み方を具体的に伝えられると、状態を整理する手掛かりになります。
③ 首や肩を動かすと変化するか
首を左右に向ける、上を向く、下を向くといった動作で、いつもの頭痛が変化するかを確認します。
ただし、痛みが強くなるか試すために、無理に首を動かす必要はありません。
普段の生活の中で自然に気づいた変化を記録するだけで十分です。
④ 吐き気・光や音への敏感さなどがあるか
頭痛以外の症状も大切な情報です。
- 吐き気や嘔吐がある
- 光がまぶしく感じる
- 音が普段より気になる
- 目の見え方に変化がある
- 首や肩の痛みを伴う
- 手足のしびれや力の入りにくさがある
頭痛以外にどのような症状があるかも、原因を考えるうえで大切です。

頭痛が起きたときに記録しておきたいこと
頭痛が繰り返し起きる場合、痛みが出たときの状況を記録しておくと、医療機関で相談するときにも役立ちます。
特に、次のような内容を残しておくとよいでしょう。
- いつから頭痛が始まったか
- 右側、左側、後頭部、こめかみなど、痛む場所
- 一回の痛みがどのくらい続くか
- 痛みの強さや痛み方
- 吐き気、光や音への敏感さなどの有無
- 首や肩を動かしたときの変化
- その日に服用した薬と回数
- 仕事、睡眠、運動などとの関係
頭痛の記録は、毎日細かく書き続けなければならないものではありません。まずは、頭痛が出たときに簡単にメモしておくところから始めてみましょう。
英国NICEの頭痛ガイドラインでは、頭痛日誌を使う場合、頻度・持続時間・強さ・伴う症状・使用した薬・きっかけなどを記録する方法が紹介されています。診療で説明する際にも役立つ情報です。
自分でできることと、避けたいこと
頭痛が出たときは、無理に痛みを変えようとせず、まずは安全に過ごせる環境を整えましょう。
静かな場所で身体を休める
光や音が気になる場合は、刺激の少ない場所で休む方法があります。身体を締め付ける服装や、首に負担を感じる姿勢も、無理のない範囲で見直してみましょう。
首を強く押したり、無理に伸ばしたりしない
後頭部が痛むと、首の付け根を強く押したり、首を大きく回したりしたくなるかもしれません。
しかし、頭痛の原因が分からない段階で、強い刺激を加えることは避けましょう。
痛みを我慢して首を伸ばす、強く押す、勢いよくひねるといった方法を無理に行う必要はありません。
頭痛の変化を確認する
休んだあとにどう変化したか、頭痛が再び起きたか、別の症状が出ていないかを確認しましょう。
いつもと違う頭痛が出た場合や、頻度・強さが変わってきた場合は、身体の状態を自己判断せず、医療機関で相談することも大切です。
見逃さないでほしい頭痛のサイン
多くの頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛に分類されますが、別の病気が背景にある頭痛もあります。
特に、次のような症状がある場合は、整体やセルフケアで様子を見るのではなく、医療機関での評価を優先してください。
速やかな医療対応が必要なサイン
- 突然始まり、数分以内に非常に強い痛みになる
- 今まで経験したことがない激しい頭痛がある
- 手足の麻痺やしびれ、力の入りにくさが新しく出た
- 言葉が出にくい、視界がおかしい、意識がはっきりしない
- 発熱と強い頭痛、首の硬さがある
- 頭をぶつけたあとに強い頭痛が出ている
- 頭痛の性質が大きく変わった、急に悪化している
突然の激しい頭痛や、麻痺・意識障害などを伴う場合は、救急対応を優先してください。
また、咳・くしゃみ・運動で誘発される頭痛や、姿勢を変えると強く変化する頭痛なども、原因を確認する必要がある症状として挙げられています。
すべての頭痛に画像検査が必要という意味ではありません。どのような検査や対応が必要かは、症状や診察所見をもとに医師が判断します。
久が原整体院では、首だけでなく身体全体の動きも確認します
頭痛については、まず医学的な原因を整理することが大切です。
そのうえで、首や肩の動かしにくさ、姿勢、日常生活での身体の使い方などが気になる方には、身体の動きについて確認できることがあります。
久が原整体院では、身体の状態を確認するときに、痛みがある場所だけで判断しないことを大切にしています。
例えば、次のような内容を確認します。
- 首を左右に向ける動作や、上を向く動作
- 肩や背中の動き
- 立っているときの姿勢や身体の重心
- 骨盤や背骨を含めた身体全体の動き
- 日常生活で首や肩に負担を感じる場面
ただし、これらを確認することは、頭痛の医学的な診断を行うこととは異なります。
右後頭部の頭痛がすべて首や骨盤から起こるわけではありません。身体の動きと頭痛の原因を混同せず、それぞれを分けて考えることが重要です。
当院では、状態を確認しながら、強くひねったり、無理な力を加えたりしない施術方針を大切にしています。
首の後ろの痛みや、上を向いたときの首の付け根の痛みについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。

首や肩の動き、身体のバランスについて相談したい方へ
頭痛そのものの診断や医療的な治療を行うものではありませんが、首・肩の動かしにくさや日常生活での身体の使い方については、ご相談いただけます。
LINEでは、例えば次のようにお送りください。
「右の後頭部に頭痛があり、首や肩の動かしにくさも気になっています。身体の動きについて相談できますか?」
右後頭部の頭痛についてよくある質問
右後頭部だけが痛むのは、首が原因ですか?
首に関連する頭痛の可能性はありますが、右後頭部だけが痛むという理由だけで、首が原因とは判断できません。片頭痛や後頭神経痛など、別のタイプの頭痛でも後頭部に痛みが出ることがあります。
右側だけ痛む場合、片頭痛でしょうか?
片頭痛は片側に出ることがありますが、両側に痛みが出る方もいます。痛む場所だけで判断せず、痛み方や持続時間、吐き気や光・音への敏感さなども確認する必要があります。
後頭部が一瞬ズキッと痛むのは何ですか?
後頭神経痛などでは、短時間の鋭い痛みが繰り返し起こることがあります。ただし、一瞬の痛みにはほかの原因も考えられるため、痛み方だけで自己判断しないことが大切です。
首のストレッチをすればよいですか?
すべての頭痛に首のストレッチが適するわけではありません。痛みを強くする動きや、首を勢いよくひねる動作は避けましょう。頭痛の原因が分からない場合は、無理なセルフケアを続けないことが大切です。
頭痛が何度も繰り返す場合は、何を記録すればよいですか?
痛みが始まった時刻、続いた時間、痛む場所、痛み方、伴う症状、薬の使用状況などを記録しておくと、医療機関で相談する際にも役立ちます。
まとめ|右後頭部の頭痛は、痛む場所だけで原因を決めない
右後頭部が痛む場合、片頭痛、首に関連する頭痛、後頭神経痛など、複数の状態が考えられます。
今回のポイントを整理します。
- 右後頭部が痛むからといって、原因が必ず首にあるわけではない
- 痛みが続く時間や痛み方を確認する
- 吐き気、光や音への敏感さなども大切な情報
- 首の動きと頭痛の関係だけで原因を断定しない
- 頭痛の記録を残すと、状態を説明しやすくなる
- 突然の激しい頭痛や麻痺などがある場合は、医療対応を優先する
頭痛を理解するためには、痛む場所だけでなく、いつから・どのように・どのくらい続くのかを整理することが重要です。
大田区・久が原周辺で、頭痛に加えて首や肩の動かしにくさ、身体の使い方などが気になっている方は、久が原整体院へご相談ください。
身体の状態を確認し、当院で対応できる内容かどうかも含めて、分かりやすくご案内いたします。
参考資料・参考情報
この記事の医学的な説明は、以下の公的機関・専門学会・国際的な頭痛分類などを参考にしています。
- 日本頭痛学会「頭痛とは/頭痛がおこったら/頭痛の分類」
頭痛の分類と、注意が必要な頭痛の症状について。 - 日本頭痛学会「片頭痛」
片頭痛の特徴、痛み方、随伴症状について。 - International Headache Society「ICHD-3:Cervicogenic headache」
首に関連する頭痛の分類と診断基準について。 - International Headache Society「ICHD-3」
頭痛の国際的な分類。後頭神経痛などの分類を参照。 - NICE「Headaches in over 12s: diagnosis and management」
頭痛の評価、注意したい症状、頭痛日誌の活用について。2025年6月更新。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の頭痛の診断や治療を行うものではありません。症状や経過によって必要な対応は異なります。





