ゴルフのスイングで腰が痛くなる原因と、ラウンド後・練習後の腰痛について、プレー前の準備、練習量の調整、身体の動きの確認ポイントを紹介する久が原整体院のアイキャッチ画像。
ゴルフを長く楽しむために、腰の痛みが出るタイミングと身体の状態を整理しましょう。

ゴルフの練習をした翌朝、腰が重くて起き上がるのがつらい。ラウンドの後半になるとスイングのたびに腰が気になる。練習場では平気なのに、コースを回った翌日に痛みが出る。

このような経験はありませんか?

ゴルフは、止まったボールを打つスポーツですが、スイングでは身体を大きく回し、同じ動きを何度も繰り返します。さらに、アドレスで前かがみの姿勢を保つ時間や、歩いて移動する距離、練習量なども関係します。

ただし、腰が痛くなったからといって、必ずスイングフォームが悪いとは限りません。年齢や身体の硬さだけで原因を決めることもできません。

この記事のポイント

  • ゴルフの腰痛は、スイングの回旋だけでなく、練習量・疲労・アドレス姿勢・股関節や背中の動きなど複数の要素を整理することが大切です。
  • 研究ではスイング動作と腰痛の関連が検討されていますが、特定のフォームが腰痛の原因だと断定できる証拠は十分ではありません。
  • ラウンド前は軽く身体を温め、最初からフルスイングを繰り返さず、痛みが出たら無理に続けないことが基本です。

腰だけを責めたり、フォームのせいと決めつけたりせず、「いつ・何をしたときに・どのように痛むのか」を整理することから始めましょう。

ゴルフの後に腰がつらくなる方へ

「スイング中」「ラウンド後」「翌朝」など、痛みが出る場面を整理しておくと相談しやすくなります。

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いつから、どの動きで腰が気になるか、分かる範囲でお知らせください。

ゴルフで腰が痛くなるのはなぜ?

ゴルフのスイングでは、クラブを振り上げ、切り返し、ボールを打ち、最後まで振り抜く一連の動きが起こります。その間、骨盤・股関節・背中・肩まわりなどが協調して動きます。

腰はその動きの一部を担いますが、腰だけを大きくひねればよいわけではありません。身体の複数の場所が関係するため、どこかの動きが小さくなっていたり、疲れて動き方が変わったりすると、腰まわりに負担を感じることがあります。

1.同じ方向へのスイングを繰り返す

ゴルフでは、利き手やスイングの方向に応じて、似た回旋動作を繰り返します。練習場では一度に多くのボールを打つこともあり、身体に同じ種類の負荷が続きます。

普段あまり行わない動きを、久しぶりに何十回、何百回と繰り返すと、腰やお尻、背中まわりに張りや疲れを感じることがあります。ただし、左右差があることだけで腰痛の原因が決まるわけではありません。

2.アドレス姿勢を長く保つ

ボールを打つ前には、股関節から上体を前に傾け、膝を軽く曲げた姿勢を取ります。この姿勢を繰り返し、長時間保つことで、腰や背中まわりが疲れる人もいます。

特に、練習の後半になると背中が丸くなる、腰を反らして身体を支える、膝を伸ばしたまま構えるなど、最初とは違う姿勢になっていないかを振り返ってみましょう。姿勢が崩れたから必ず痛むという意味ではありませんが、疲労による変化に気づく手掛かりになります。

3.股関節や背中の動きが小さくなっている

スイングの回転は腰だけで作るものではありません。股関節や、胸の高さにある背骨(胸椎)なども関わります。これらの動きが十分でないと感じる人では、身体全体の回転が窮屈になり、腰まわりに力が入りやすくなることがあります。

ただし、「股関節が硬いから腰痛になる」「胸椎が動かないことが原因」と一つに決めつけることはできません。2020年のレビューでは、体幹の筋活動、股関節の筋力・可動性、骨盤と体幹の回旋などがゴルフの腰痛との関連要素として論じられていますが、個々の要素が直接の原因と確定したわけではありません。

4.練習量やラウンド間隔が急に増えている

しばらくゴルフを休んでいた後に、いきなり長時間の打ち込みをしたり、練習場とラウンドを続けて予定したりしていませんか?身体がその負荷に慣れていないと、腰まわりに疲労が出ることがあります。

「何球なら安全」「週何回なら腰を痛めない」という万人共通の基準はありません。以前の練習量に戻すときは、一度に増やさず、練習後や翌日の反応を見ながら少しずつ調整しましょう。

研究から分かっていること・まだ分かっていないこと

ゴルフと腰痛については、海外でも複数の研究やレビューが発表されています。ここで大切なのは、研究で示された関連と、原因として証明されたことを分けて読むことです。

2024年のシステマティックレビュー

2024年に公表されたシステマティックレビューは、ゴルフスイングの身体力学と腰痛を同時に調べた9研究を検討しました。腰部の動きや筋活動などに関連が示唆された項目はありましたが、研究の質は限られ、結果も一貫していませんでした。著者らは、特定のスイング技術が腰痛と関連するという結論を出すには、証拠が不十分であるとしています。

「フォームが悪いから腰痛になった」と決めつけることは、現在の研究からはできません。ゴルフ歴や年齢、練習量、過去の腰痛、身体の状態などを分けて考える必要があります。

過去の腰痛歴にも目を向ける

2018年のシステマティックレビューとメタ解析では、ゴルファーの腰痛に関する73論文を検索し、基準を満たした19研究を検討しています。横断研究などでは年齢や体格との関連が報告されましたが、将来の腰痛を予測するうえでは、過去に腰痛を経験したことが重要な要素として示されました。一方、スイングの特徴が腰痛の発生を予測するという結論は得られていません。

以前にぎっくり腰や長引く腰痛を経験したことがある人は、ゴルフを再開するときに、以前と同じ練習量から始めず、身体の反応を確かめながら戻していくことが大切です。

ウォーミングアップは大切。ただし予防効果を断定しない

2019年のゴルフのウォーミングアップに関するシステマティックレビューでは、準備運動とけがの発生との関係を示す研究結果は一貫しておらず、けがを確実に防ぐ方法を特定するにはデータが不足しているとまとめられています。一方、動きを伴うウォーミングアップや抵抗運動は、パフォーマンス指標に良い影響を与える可能性が報告されています。

米国のMayo Clinicも2026年4月、ゴルフ前に動的なウォームアップを取り入れる内容を紹介しています。準備運動をすれば腰痛を必ず防げるということではありませんが、いきなり強く振り始めず、身体を少しずつ動かす習慣は取り入れやすい工夫です。

ゴルフによる腰痛を見直す4つのポイント。プレー前の準備運動、練習量の調整、股関節や背中の動きの確認、ラウンド後と翌朝の腰の状態をチェックする方法を紹介した図解。

プレー前の準備から翌日の反応まで、腰の状態を確認しましょう。

ゴルフ前・練習中・プレー後に見直したいこと

プレー前:いきなりフルスイングをしない

スタート前に時間が取れる場合は、まず数分歩くなどして身体を温め、肩や股関節を無理のない範囲で動かしてみましょう。その後、短いクラブや小さな振り幅から始め、身体の反応を確かめながら徐々に通常のスイングへ移ります。

これは万人に共通する医学的な処方ではなく、急に強い負荷をかけないための実践例です。痛みが出る動きや、すでに医師から制限を受けている運動は行わないでください。

練習中:球数だけでなく、疲れ方にも注意する

同じ姿勢で長時間打ち続けると、腰だけでなく全身が疲れてくることがあります。一定の球数を打ったら休憩を入れる、フルスイングばかり続けない、疲れてきたら練習を切り上げるなど、余裕を残す方法を考えましょう。

痛みがスイングのたびに強くなる、振り抜く瞬間に鋭い痛みが出る、足にしびれや力の入りにくさが出る場合は、我慢して打ち続けないでください。

ラウンド中:腰の痛みを飛距離で押し切らない

いつもより腰に張りがある日は、最大の力で飛ばそうとせず、無理のない範囲でプレーできるかを考えます。痛みが続くときは、途中で休む、プレーを切り上げるなどの判断も必要です。

スコアや同伴者に気を使って痛みを我慢すると、身体の状態を確かめる機会を失ってしまいます。痛みが強まる場合は、ゴルフを続けることより身体の安全を優先しましょう。

プレー後:その日だけでなく翌朝も確認する

ラウンド直後は平気でも、翌朝になって腰が重くなることがあります。プレー後だけで判断せず、翌朝の起き上がり、歩き始め、靴を履く動作など、普段の生活での変化も見ておきましょう。

毎回同じタイミングで痛くなる場合は、次の項目をメモしておくと役立ちます。

  • 練習場かコースか。何ホール目、何球目くらいから痛むか。
  • スイングのどの場面で痛むか。構えたとき、切り返し、インパクト、振り抜きなど。
  • 腰の中央、片側、お尻、太ももなど、どこに症状を感じるか。
  • プレー後すぐか、数時間後か、翌朝か。どのくらい続くか。
  • 以前にも同じような腰痛があったか。最近、練習量が増えていないか。

ゴルフの腰痛で、無理にストレッチをしない方がよい場合

腰が張ると、強く前屈したり、身体を大きくひねったりして伸ばしたくなることがあります。しかし、痛みの原因や状態が分からないまま、強いストレッチを繰り返すことはおすすめできません。

動かすと痛みが増す場合は範囲を小さくするか中止し、痛みを我慢して反動をつけないでください。特に、スイング中に鋭い痛みが走った、転倒や衝突の後から痛みが始まった、安静にしていても強い痛みが続く場合は、運動やセルフケアを続ける前に状態の確認が必要です。

次のような症状がある場合は、ゴルフやストレッチを中止し、速やかに医療機関へ相談してください。

  • 脚に急に力が入りにくくなった、または進行するしびれ・麻痺がある。
  • 尿が出にくい、尿や便を漏らす、股の間や肛門周囲の感覚が鈍い。
  • 発熱を伴う腰痛、強い外傷後の痛み、急激に悪化する強い痛みがある。

これらは腰痛の中でも見逃せない症状です。整体で診断できるものではありません。

ゴルフを続けたいけれど、腰の痛みが気になる方へ

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久が原整体院では、腰だけでなく身体全体の状態を確認します

ゴルフで腰が痛くなると、腰の筋肉だけを伸ばせばよい、腰を強くひねらなければよい、と考えたくなるかもしれません。しかし、痛みの出方は人によって異なり、腰だけを見て原因を決めることはできません。

久が原整体院では、まず、いつから痛むのか、どのスイングや日常動作で気になるのか、仕事や生活でどのような負担があるのかを伺います。そのうえで、姿勢や重力線、骨盤、股関節、身体全体の動きなどを確認し、状態を整理して説明することを大切にしています。

必要に応じて、日常生活での身体の使い方や、自宅で取り組める運動についてもお伝えします。ゴルフのスイング指導や医学的な診断を行うものではありませんが、身体の状態を理解し、普段の生活や運動を見直すきっかけにしていただけます。

当院の身体の軸・骨盤・姿勢についての考え方は、身体の軸と骨盤についてのページでご紹介しています。施術方針や料金については、料金・施術の流れをご確認ください。腰痛全般については、腰痛専門ページも参考にしてください。

久が原整体院で施術者が骨格模型を使って身体の構造を説明している様子。ゴルフによる腰痛について、腰だけでなく股関節や背中、身体全体の動きを確認する方針を紹介。

お悩みを伺い、身体の状態を確認してから対応を考えていきます。

よくある質問

ゴルフの翌日だけ腰が痛くなるのはなぜですか?

スイングの反復、長時間のアドレス、歩行、普段と異なる運動量などによって、腰や周囲の筋肉に疲労が出ている可能性があります。ただし、翌日に痛むという時間だけで原因を特定することはできません。痛みの強さや続く期間、脚の症状の有無なども合わせて確認しましょう。

ゴルフの腰痛は、スイングフォームが悪いからですか?

必ずしもそうとは限りません。2024年のシステマティックレビューでは、スイングの身体力学と腰痛の関連を調べた研究結果は限られ、一貫していませんでした。フォームだけでなく、練習量、過去の腰痛、疲労、身体の状態なども含めて考える必要があります。スイングを大きく変える場合は、ゴルフ指導者などにも相談しましょう。

腰が痛い日はゴルフを休んだ方がよいですか?

痛みの程度や原因によって異なります。軽い張りでもスイングのたびに悪化するなら、無理に続けず休む・中止する判断が必要です。強い痛み、けがの後の痛み、脚のしびれや力の入りにくさなどがある場合は医療機関で状態を確認してください。

ラウンド前に腰を強くひねるストレッチをした方がよいですか?

強くひねることが全員に適しているわけではありません。まずは歩く、肩や股関節を軽く動かすなど、痛みのない範囲で身体を温めてから、短い振り幅で徐々にスイングを始める方法があります。痛みが出る動きは避け、無理に可動域を広げようとしないでください。

練習後やラウンド翌日の腰痛について、気になることはありませんか?

「いつ痛み始めるか」「どの動きで気になるか」「以前にも腰痛があったか」を整理して、久が原整体院へLINEでご相談いただけます。

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予約前の質問だけでもご利用いただけます。強い痛みやしびれ・筋力低下などがある場合は、まず医療機関へご相談ください。

まとめ|ゴルフを長く楽しむために、腰の痛み方を整理しよう

ゴルフで腰が痛くなる背景には、スイングの反復、アドレス姿勢、股関節や背中の動き、練習量、疲労、過去の腰痛など、複数の要素が関係する可能性があります。

ただし、研究から「このフォームが腰痛の原因」と一つに決めることはできません。痛みが出る場面や練習量、プレー後・翌日の変化を確認し、無理のない範囲で調整することが大切です。

  • プレー前は身体を少しずつ温め、いきなりフルスイングを繰り返さない。
  • 練習量を急に増やさず、疲労や翌日の反応を見ながら調整する。
  • 痛みが強まるときは我慢せず中止し、必要に応じて医療機関に相談する。
  • 腰だけでなく、股関節や背中を含めた身体全体の動きにも目を向ける。

ゴルフを長く楽しむためにも、痛みを我慢して振り続けるのではなく、今の身体の状態に合った付き合い方を考えていきましょう。

参考資料・研究

  1. Watson M, et al. Biomechanical parameters of the golf swing associated with lower back pain: A systematic review. Journal of Sports Sciences. 2024. — ゴルフスイングの身体力学と腰痛に関する9研究のレビュー。研究の質・結果の限界と、因果関係を断定できない点を確認。
  2. Edwards N, Dickin C, Wang H. Low back pain and golf: A review of biomechanical risk factors. Sports Medicine and Health Science. 2020. — 体幹筋活動、股関節の筋力・可動性、骨盤と体幹の回旋など、ゴルフと腰痛に関連して検討されている要素のレビュー。
  3. Risk Factors Associated With Low Back Pain in Golfers: A Systematic Review and Meta-analysis. 2018. — ゴルファーの腰痛リスクを調べたレビュー。過去の腰痛歴の重要性などを検討。
  4. Ehlert A, Wilson PB. A Systematic Review of Golf Warm-ups: Behaviors, Injury, and Performance. Journal of Strength and Conditioning Research. 2019. — ウォーミングアップとけが・パフォーマンスに関するレビュー。けが予防の根拠には限界がある点を含む。
  5. Mayo Clinic News Network. Mayo Clinic Minute: Dynamic golf warmup to prevent injuries. 2026年4月10日. — ゴルフ前の動的ウォームアップについての専門家解説。
  6. American College of Sports Medicine. How to Help Keep Golfers Healthy. 2022年8月25日. — ゴルファーの健康管理、姿勢や身体機能、ウォームアップについての解説。
  7. 公益財団法人 運動器の健康・日本協会. ゴルフ腰痛は「腰を回す」前に体の使い方を見直そう. 2026年6月29日. — 整形外科医による胸椎・体幹の動きに関する解説。

※研究は対象者、測定方法、研究デザインが異なります。ゴルファー全員に同じ原因や対策が当てはまるわけではありません。この記事は一般的な情報であり、診断や個別の治療方針を示すものではありません。